低めの期待値の結果

2012.01.14

「最初は現年収の1割増しくらいを要望しようかな、と思ったんですけど、年収って仕事の対価ですよね?私自身、転職もはじめてですし、A社の仕事内容も知人の人事部長から聞いているだけなので、正直どこまでやれるかわからないんですよ。だからあまり高望みをするのもどうかと思ってるんですけど、どう思います?とりあえず、現年収からややダウンくらいにした方がいいかな、と……」応募中の企業から内定を取りつける前に、希望年収の高低を気にする人は多いが、内定先企業からの好意的なオファーに対して低く提示する人も珍しい。

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「確かに仕事はやってみないとわからない、という側面もあるかもしれませんが、何もダウン提示を自らしなくてもいいと思いますよ。ご友人もあなたの力量を判断した上で誘っているんでしょうし」そういう我々に対して、結局Kさんは現年収維持でA社営業部長として就任した。友人からは「お前も欲のないヤツだな」と苦笑されたらしい。「でも結果的にはよかったです。A社の中で格別の高待遇で迎えられたというわけでもないので、周りの目も気になりませんし。まずはマイペースで気楽にできます。もちろん、一生懸命やりますけどね……」ひょっとしたらKさん、前職企業での上司との確執が、多少なりとも自信喪失になっていたのかもしれない。だとしたら、人間関係に慎重すぎる彼の選択も妥当なのではないか、と思うのである。